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モチベーション向上 中国では何を変えるか [勉強会議事録]

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モチベーション向上 中国では何を変えるか


1.検討議題の目的
 人財育成研究会は、「社員のモチベーション向上」をテーマに多くの時間を費やし参加者のからの意見を整理・検討をしてきました。  これまで、多くの具体的事例紹介などで、実状を把握してきましたが、果たして社員のモチベーション向上に関するヒントを得る事ができたのか、または充分な議論が出来ているのか、という疑問にぶつかっている状況にあります。なぜなら、一体何をやる事が社員のモチベーション向上につながるのか、「これだ!」というものを探り当てておりません。  そこで今回は、参加者が従来から活用している指導経験を最も活かす為には、中国での指導方法だけでなく、人財を育成するという思考そのものの何を変える事が必要なのかを研究していきます。

定義:  ここでいう「モチベーション向上」という言葉を次のように定義して議論をしております。

現象1: 能力を発揮していない状況→モチベーションが低い為に起きている。 現象2: 能力を発揮している状況→能力がムダなく出されている。 現象3: 能力以上に学びを起こしている状況→モチベーションが向上。

 つまり、何かをキッカケに自身の能力を発揮するようになった場合(現象2)、それは従来発揮していなかった能力のロスが少なくなった、といえる。これはモチベーション向上とは言わない。  こういう現象は、ライン生産で顕著に現れる現象で、作業員は生産設備のスピードに強引にあわせて行動する。能力は発揮されているだろが、モチベーションは寧ろ落ちているケースの方が圧倒的に多い。  では、モチベーション向上とは何か?それは、自身に与えられた課題(仕事)が、自身の能力以上だった場合に、自身に不足している部分(知識や技能)を知り、新たに創造しようと思考したり行動したりしている状況をモチベーションが向上していると定義する。単に怠け者が真面目になった状況を言っているのではない。

2.研究結果
研究1:

 社員に対して、『資格取得』を「技能修得や知識習得」の機会であり、「成果や評価」の原点である、という企業文化を作っていく事で社員のモチベーショ ンを上げていく。
 具体的には、資格取得が昇格の順位を決める、他社でも必要とされる能力が身につく(成長する機会が広がる)という姿勢を会社側が示す。
 資格取得後に他社へ逃げてしまう、というマイナス思考を捨てる勇気を企業が持つ事から始める。当社で学びの多くを得る機会を与えます。更に深く多くの学びを得たいという積極的人材は、貴方の能力は他社で上位職の地位を与えられ活躍の機会が与えられる、という人財育成精神の企業文化を作る。
 人財育成精神とは、「学びたい」「もっと高い能力を得たい」ともがいている者に、手を差し伸べるのが教育の果たし得る場面であるという「孔子の精神」を原点にしつつ、「社会へ貢献」する大きな役割の一つに人財育成があるという「企業精神」を融合させたものをいう。
 これは一つの企業で完遂できるものでもない。学びを得たいと考えている者が、その環境を選択する自由が人財育成を加速させるものである。企業もそういう人材の流動性が企業活性化の源と考えていく事が寛容である。
 何故なら、学びを修了した人材より、学びを習得している時期がモチベーションの絶頂期であり、そういうポジティブな人材を活用していく仕組みが会社の成長そのものである。組織は不完全なほど活気がある。とにかく社員が必死に学ぼうとしている状態を作る事がモチベーション向上策となる。

課題  人財育成に投資しているからには、回収したいという気持ちが走る。上記施策は企業に貢献するものなのか、現状を正確に把握し研究が必要である。つまり、人財育成目標達成が企業目標達成に貢献(両立という概念)しうるものなのか、中国での生産活動から研究を深める必要がる。

研究2:

 優秀な人材から順に会社を離れる(辞めて違う会社に就職する)仕掛けが結果として社員のモチベーション向上に繋がる。
 具体的には、それぞれの職位で能力充分に到達した人財は、その職位から離れその職位に安住しないしない仕掛けを作る。つまり、上位の職位で更に活躍する場の提供を行う事が更なるモチベーション向上の仕掛けとなる。この仕掛けは、最高上位の職位の方は、別会社へ移る事を意味するのである。
 企業経営者からすると、優秀な人財確保に力を入れているのに、辞める仕掛け作りなど、アホめいた提案に映るものである。
 しかし、事業もそうであるように、事業の核(金のなる木)だけでは将来の成長が約束されないと言われるように、企業は事業の革新を常に進めている。
現在、市場で認知(承認)されている事業が将来を保証するものではなくなってきている。だから変えるのである。
 企業の組織構造も同じ事が言え、優秀なトップから順に入れ換え、新陳代謝を常に図れる仕掛けが必要である。未完成な組織こそが活性化の原点であり、継続的に会社目標を達成し続ける仕掛け作りなのである。

課題  考え方は理解できる。従来の組織構造を簡単に変えられるものなのか。中国だからこそ出来る施策である、という新しい文化の醸成は、日本人が思考のパラダイム変換を起こし、強力に実践していかなければならないという課題である。


3.議論の背景資料
 検討に使われた叩き台の資料は、別紙添付

4.議論の抜粋
■指示・命令の乱用とモチベーション

  • 命令と服従というスタイルではなく、説得と納得という」スタイルにもっていくべき
  • 新人には指示・命令が主である。モチベーションうんぬんという事ではなく、それが作業をうまく進める方法である。
  • 指示・命令の乱用はよくない。
  • 現地人事部長の指示と日本人の指示が食い違っている時に、社員間でトラブルになってしまう。

■権限とモチベーション

  • 日本人が「決定権」を持っている。そう思っていなくても現地メンバーはそれに従ってしまう。
  • 日本人の考え方だけで進めるのではなく、現地メンバーの目線で考える。
  • 意見箱などで意見を吸い上げる事をやっているがこれだけでは不足である。

■マズローとモチベーション

  • マズローのいう下位の満足があって、上位の満足に繋がっていく。
  • モチーベーションを上げるには、将来の姿(収入は・・・)を見せて上げる事。
  • 何故働くのか、金銭だけのためか。
  • 金銭は自分の将来を守る道具なのか。
  • 収入という結果のみを捉えるのではなく、働くという考え方をスリ合わせる。

■X理論・Y理論とモチベーション

  • 日本はY型人間(性善説)の存在を主流にしているが、中国はその逆でX型(性悪説)の存在を主流にして人間を見ている。
  • 日本も中国もX型・Y型の存在は同じであり、その人に対する教育がそれぞぞれの存在を作っているだけ。

■福利厚生とモチベーション


■罰金制度とモチベーション

  • 罰金・罰則は効果がある。しかし、効果があるからと言ってそれら対策を止めると、元に戻ってしまう(罰金・罰則が維持の効果もある)
  • そもそもルールを守る人はバカ正直であって、ルールを破って自己の利益を得る者が、優れている人と考えているのでは。
  • 連帯責任にする。例えば、QQをやっていたら、その職場の仲間はインターネットが使えないようにする。そうすれば仕事が出来ずに迷惑をかける事になるので、そういった事はなくなる。
  • 密告者が続出してしまう。
  • 品質問題が発生した場合は罰金を取る、これはストライキの原因となる。但し、その職場責任者の減給は効果があるのでは。
  • 品質問題は、公平・公正を保てるか。与えられている作業の難易度が違う。こうした評価の問題は、モチベーションに直結する。
  • 会社の電話を勝手に使用した場合は、料金の3倍の金額を支払って貰うようしている。電話番号を調べれば、誰が使用しているかは判断できる。
  • 罰金の目的は、悪さの再発防止です。必要なのは罰ではなく教育です。要するに、教育の施しようがない或いは教育を必要としていない場合に、再発防止策として罰金制度をとっているのでは。本来教育を行う事によって、再発防止すべき事です。

議事録:佐藤 実氏

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